#6 それから
今日は彼について書いていこうと思います。
彼は私と同い年。
ゲームやアニメ・漫画が大好きなインドア派。
家の中で十分に楽しめる人だからあんまりデートにも誘ってくれない・・・
頭は良くて某大手企業に勤めていたけど1年以上前に退職して今はニート。
それでも月何回か仕事して暮らしていけるだけのお金を稼いでいた。
生活は怠惰なもので、夜中ずっと起きて朝方に眠る昼夜逆転生活。
部屋はカーテンを閉めっきりでいつも暗い。
食事もほとんど摂らないで毎日ロング缶3本くらいを飲み、タバコも吸う。
また、女の子が大好きで同性の友達より女友達のほうが多い。
付き合い始めた当初は友達だからと言って女の子と2人きりで映画を観に行ったりもしていた。(そのことについて怒ったらそのあとはなくなったが…)
これだけ聞くと本当にろくでもない人のように思うが
それ以上に私は彼の優しさや包容力、居心地の良さに惹かれていた
でもこんな生活をしている彼が私はとても心配で心配でたまらなかった。
タバコやお酒も減らして欲しかった。
私がこうしてほしいなどと願望を伝えると、
「俺はこれでいいと思ってるから変えないよ、それが嫌なら別れよう」
といつも決まって言われてしまう。とても頑固な性格だった。
当時の私は何としてでも彼を変えてあげたいと思う気持ちでいっぱいで、
過剰に変わってくれることへの期待を抱いていた。
その方が彼にとっても幸せになれると信じていた。
そのため、夜中に眠れず共用部のリビングへ降りてきたときに彼がいてタバコを吸い、その周りたくさんの空き缶を見つけると本当に悲しくて悔しくて居ても立っても居られない気持ちになって彼にひどく怒ってしまうことがあった。
ものすごく裏切られた感じがしてしまうのだ。
それからも私たちはケンカが絶えなかった。
真逆の考え、生き方、生活リズムだからだ。
価値観がとことん合わないのだ。
それでも私は好きで別れようという選択肢は全くなかった。